新卒1年目で挫折!ドラッグストアから調剤薬局へ転職しマネージャーになった体験談。

薬局

※この記事は第1話になります。

 

私は、調剤薬局でエリアマネージャーとして勤務をしています。

34歳でエリアマネージャーになり、現在20店舗のエリアを管轄しています。

主な仕事内容としては、エリアの経営・運営管理、薬剤師・医療事務の採用活動です。

経営に関しては、エリア店舗の数字管理をしていて、主に時間生産性を意識して人員の調整をしています。

運営に関しては、会社の方針をスタッフに浸透させる橋渡し的な役割をしていて、店舗の問題点を一緒に解決していけるようにサポートしています。

最近は店舗訪問が多いので、薬剤師として働くことは少なくなりましたが、今の仕事に対してやりがいを持って働いています。

 

そんな私も過去には挫折の繰り返しで、社会人としてまともに働けるような人間ではありませんでした。

転職も2回していて、同期と比べても仕事の成長スピードが遅くて、典型的なダメ人間です。

新卒でドラッグストアに入社しましたが、入社した1日目で退職を決意。

将来性が見えず、働いていくことに対して自信をなくして休職をしたこともあり、かなり問題のあった人間だと思います。

 

そこから調剤薬局へ転職をして、どのような働き方をしてきたのかを説明できればと思います。

20代の頃はかなり失敗を繰り返してきたので、この経験を若い人達に伝えていきたいです。

 

 

ドラッグストアに入社。挫折を繰り返し1年で退職。

 

社会人1年目はドラッグストアに入社しました。

一番の理由は、商売に興味があったことと、なによりも給料が一番高かったからです。

どうせ同じ時間を働くなら、給料が高い方がいいのかなという甘い考えでドラッグストアを選びました。

就活をすることに興味もなく、メーカーの営業職の就職は採用期間が間に合わず、ドラッグストア・調剤薬局・病院からしか選ぶことはできませんでした。

就活は入社をする約2ヵ月前から始めたくらいで、業界のことなども何も考えずに一人で探していました。

今思えば、この時期からちゃんと考えて行動をしていればよかったのかなと考えてしまいます。

 

私が入社を決めたドラッグストアのA社は、東証一部上場企業で全国にある大手ドラッグストアです。

成長性もあり安定した堅実経営をしていたので、とても魅力に感じました。

大手なので新卒の研修も手厚く、月1回は合同研修があるなど、キャリアに合わせた研修制度が整っていました。

就活期間が短かったこともあり、会社のパンフレット・HPと人事の方の話しのみで選んでしまいました。

 

入社をする前にドラッグストア併設の調剤業務を希望していることを伝えていましたが、配属先はドラッグストア専門のお店になりました。

入社当時はドラッグストアでの業務は薬剤師には人気がなく、希望の店舗には行くことはできませんでした。

主な仕事内容は、レジや発注業務がメインで、医薬品だけでなく食品などの管理もしていました。

品出しなどの肉体労働も多くて、ほぼ毎日が残業…。

営業時間は9:00~21:00までの店舗だったので、早番遅番もなく毎日12時間労働でした。

もちろん残業手当もなく、タイムカードは8時間になるように手書きで記載をする…。

有給は1日も取得したことがなかったので、常に週休2日での勤務…。

土日・祝日の忙しい日は休むことができず、もちろん正月も出勤していました。

 

入社して思ったことは、もし結婚をして子供が産まれたら、プライベートの時間は作れないだろうなと、漠然な不安が強くなりました。

スタッフが少なく1年目でしたが13連勤をすることもあり、肉体的にも限界でした。

 

入社の初日で1年間で退職することを心に決めて、ドラッグストアで働いている間に、何か自分の武器になるものを作ろうと考えるようになりました。

ドラッグストアで働いたことで今でも自分の武器になっているのは、売上管理やOTC販売の技術です。

病院や調剤薬局だけで働いている人には負けないくらいの技術を習得していました。

大手のドラッグストアに入社をしたので、月単位だけでなく毎日の売上目標が設定されていて、かなり細かく数字管理をされていました。

経営に関しては薬局業界よりもかなりシビアに管理していたように思います。

調剤薬局はサービス業なので、売上管理に強いということはかなりの武器になったのかなと思います。

他にはOTC販売の経験を活かして、今でも調剤薬局のプライベートブランドの商品開発にも携わっています。

かなり辛い経験をしましたが、その中でも自分の武器を作ることはできたのかなと思います。

もしあなたが転職することを検討されているのなら、「前職で何が武器になるのか?」を考えてみることをお勧めしたいです!

 

 

ドラッグストアから調剤薬局へ転職してみて思ったこと。

 

予定通り?1年でドラッグストアを退職し、調剤薬局業界へ転職しました。

「薬局でも社会人としてまともに働けないのでは」という想いが強く、最初はパートとして試しに働いてみました。

調剤薬局で働いてみた最初の感想としては、日曜・祝日・年末年始が休めるのはライフワークバランスを考えると非常に大事なんだなと思いました。

問題点としては、調剤薬局は薬剤師としての専門的な知識の多いスタッフが多く、自分は薬剤師としては生き残ることは難しいのではと感じました。

添付文書や治療薬マニュアルを読んだりして勉強をしましたが、勉強をすればするほど自信がなくなってくる毎日。

大学の頃から勉強できるタイプではなく、どちらかと言えば経営や商売に興味があったので、薬剤師として差別化をしていくことは困難なタイプでした。

 

現状から何かを変えていかないといけないが、何をしてよいのかが自分ではわからず、当時の薬局長に相談してみました。

「どんな業種で働いたとしても、自分自身が変わらないと仕事も上手くいかないよ」と薬局長に言われてから、自分の考え方を変えることができました。

たしかに新卒の頃から周りの同期などと比べて仕事をしていたり、上司の評価を気にしていることもあったのが不安に繋がってしまったのかなと思います。

会社や周りは気にしないで、自分の価値を磨いていく必要性を感じました。

当時働いていた調剤薬局の近くに本屋があったので、自己啓発や経営の本を毎日1冊買って、ひたすら読書をすることにしました。

本の内容としては、「7つの習慣」や「人を動かす」などの有名な自己啓発本や、稲森和夫や松下幸之助などの経営者の本を中心に読みました。

毎日読書は半年間しか続けませんでしたが、今の仕事の考え方はこの半年間で形成されるくらい内容の濃い半年間になりました。

毎日ではないですが、現在でも定期的に本を読む習慣は続いているので、良い習慣が作れたと思います。

この経験が調剤薬局でも働いていけるという自信にも繋がったので、調剤薬局の正社員として働くことを決意しました。

 

 

調剤薬局の社員で10年間勤務。自分はこれからどこへ向かうのか。

 

調剤薬局の正社員で働いてからは、自分の武器である経営力に重点を置きながら働くことを意識しました。

入社して2年目で薬局長として店舗運営も経験し、現在はエリアのマネージャーとして働くこともできています。

特に出世をしたいという考えは全くなく、会社に求められている場所で活躍することを意識しています。

最近は管理者になることを断る若いスタッフがたまにいるのですが、自分で働き方を制限すると成長が止まってしまうので、40代以降になると苦労してくるのかなと思います。

管理者を断る理由としては、独身の頃は現状の給料でも充分に生活ができてしまい、今以上の生活を変えたくない人が多いです。

たしかに管理者になると残業も発生しやすく、スタッフとの人間関係でトラブルになりやすいですが、そういう経験を若い頃にしておかないと10年後は厳しい状況になってくるのかなと思います。

若い時にたくさん失敗をしていると、何が正しい判断なのかを把握しやすくなるので、仕事がどんどんラクになってきます。

現状で満足をしてると仕事の幅が狭くなるので、できる仕事も限られてくるようになります。

20代の頃は、いかにプライドを捨ててたくさんのことを経験できるかが非常に重要になってくると思います。

 

私は辛いこともありましたが、若いうちに色々と経験をすることができたことで、仕事への考え方も変化してきました。

 

他のスタッフとは仕事の考え方として、大きな違いが1つあります。

それは、

私自身のビジョンや戦略を明確に持っていることです。

私は色々な外的環境に変化があっても、ぶれることのない力を学ぶことができました。

最近は薬剤師や医療事務の採用にも関わっていますが、調剤薬局で働いて何をしていきたいのかが曖昧な回答をする方が非常に多いような気がします。

「薬局は患者さんとの距離が近いから、投薬業務を学びたい」、「在宅業務を学びたい」までははっきりとしていますが、その先の「学んだことで何をしていきたいのか?」が非常に重要になってくるので、自己分析をしてみるともっと先のことが見えてくるのではないかと思います。

ちなみに私のビジョンは、

「自分に関わる全ての人の幸せに貢献する」

戦略は、

「ビジョンの忠実な実行(自分の行動に責任を取る)」

です。

一人でも多く悲しむ人を減らし、幸せを感じる人を増やすことが自分の役割だと思って仕事をしています。

 

まとめ

 

今までの経験を振り返ると、下記のようになります。

①最初に大きな失敗をした所から始まり、良き理解者に会えたことで自分自身で立て直すことができた。

②自分の価値を探すことができ、社会にどのように貢献するのがベストかを見つけることができた。

③明確なビジョンを決めたことで、周りに左右されずにぶれないようになった。

過去ー現在ー未来が繋がっていると、過去の辛い経験も無駄ではなかったと再確認することができると思います。

やはり一番大事なことは、未来に向けて何をしていくのかが重要なことなので、そのためには過去のことを見つめ直すことも大事なことなのかもしれません。

 

ブログを通して、調剤薬局業界に興味を持ってもらえる方を増やしたいのと、失敗をしない転職活動をお手伝いできればと思っています。

私自身も二度転職をして挫折をしてきた失敗が、逆に武器になれることを信じています。

 

↓↓第2話はこちらです。