【実体験】薬局長の仕事は簡単?ドラッグストアや管理薬剤師の違い。

薬局長

調剤薬局で薬局長の管理者になった場合の仕事内容について解説したいと思います。

私は調剤薬局の薬局長を10年以上していますので、良い点も悪い点も理解できています。

もちろん悪い点もありますが、全体的にはやりがいも多くて楽しく仕事ができています。

調剤薬局の薬局長の面白さについても、伝えたいと思います。

 

調剤薬局のエリアマネージャーの仕事内容についても解説しています。

気になる方は、下記をご確認ください↓↓↓

【エリアマネージャー】薬局の仕事内容・向いてる薬剤師+なれる方法

 

薬局長と管理薬剤師の違いについて

まず始めに、薬局長と管理薬剤師の違いについて説明します。

会社によっては、薬局長や店長などの名称で呼ばれることがありますが、基本的には同じ内容になります。

 

薬局長と管理薬剤師については必ずしも同じ人とは限らず、薬局長と管理薬剤師を分けている会社もあります。

管理薬剤師については、薬局の店舗には必ず役職として置かなければならないと薬機法で定められていますので、薬局長=管理薬剤師である必要はないです。

管理薬剤師の場合は、調剤経験5年以上の薬剤師を配置しないとならないこともありますので、管理薬剤師になりたくてもなれない店舗もあります。

薬局長に関しては法的な規定はありませんので、調剤経験が短くても薬局長になることはできます。

ということは、薬剤師であれば誰でもなれるチャンスがあります

 

調剤薬局の薬局長の面白さについて

調剤薬局を2~3年経験していくと、薬局長を目指したいという薬剤師の方もいるかと思います。

私は薬局長を10年していますが、他の業種にはない面白さもあります。

調剤報酬が2年に1回ありますので、薬局業界の流れが大きく変わることがあります。

調剤報酬の流れによって働き方も大きく変わることがありますが、国の求めている薬剤師像を目指して業務をしていくことが面白いです。

新しいことに挑戦していきたいという意欲のある方は、薬局長に向いていると思います。

逆に会社の指示でやらされていると思って仕事をしている方は、かなり大変な仕事だと思います。

会社から算定回数などの「目標」を指示されることがあるかと思いますが、それが「目的」になってくると考え方や方向性がずれてきますので、コミュニケーションをしっかりと取ることが重要な役職だと思います。

前向きな思考+コミュニケーションが薬局長に求められている素質だと思います。

 

次に、薬局長の仕事内容を説明したいと思います。

1日の仕事の流れで説明をした方がわかりやすいと思いますので、午前と午後に分けて解説します。

 

薬局長の1日の仕事の流れ

【午前】

・8時30分~9時頃に出勤

・患者さんの処方箋受付・調剤監査業務・服薬指導

・OTC医薬品を扱っている場合は、処方箋を持たない患者さんへの対応

・発注業務・欠品対応

 

調剤薬局の場合は9時から営業する店舗が多いので、8:30頃から開局準備をすることが多いです。

最初に機械の電源を立ち上げて、清掃をします。

前日に薬を取りに来なかった患者さんの薬も朝に確認をします。

10~12時の時間帯は一番混みやすいので、基本的に午前中は投薬業務が中心になります。

薬局に薬がない処方箋の対応や疑義紹介などの業務もあります。

 

昼休みについては、薬局によって異なります。

昼の時間帯を閉める店舗は休憩時間が長くなりますが、昼も営業している店舗は薬剤師が交代で休憩に入ります。

昼休みの時間帯は、薬局の近くに住んでいる患者さんが総合病院の処方箋を持ってくることがあるので、昼休みの時間帯に対応をすることも多いです。

 

【午後】

・患者さんの処方箋受付・調剤監査業務・服薬指導

・在宅訪問を行っている場合は、訪問服薬指導を行う(医師・看護師・ケアマネジャーなどと情報共有)

・医薬品の在庫管理や薬歴入力

・閉局後、日報の作成 ・薬局内の清掃

 

午後は15時から営業をすることが多いです。

17時以降になると学生の受診が増えますので、一番混みやすい時間帯になります。

基本的には午前中と同じような流れですが、在宅業務をしている店舗は午後に対応することもあります。

在宅の往診については昼の時間帯に実施するケースも多く、夕方に処方箋データが薬局に届くことがあります。

急配の薬の対応もありますので、夕方や業務終了後にお届けをすることもあります。

 

薬局長の1日の仕事の流れについて説明しましたが、基本的には薬局長以外の薬剤師と仕事の流れは同じだと思います。

仕事の流れは同じですが、質の部分については異なることが多いです。

たとえば、薬が不足してしまった時の対応、服薬困難な患者さんへの対応、クレーム対応、クリニックとの連携や医師との面会など、対応の難しい内容については薬局長が対応するケースもあります。

薬の管理だけではなく、働いているスタッフへの指導も薬局長の仕事になります。

スタッフとの人間関係が上手くいかないと、仕事の作業効率も悪くなりますので、部下への教育も薬局長の仕事だと思います。

年齢層にも幅があり、女性スタッフも多い職場になりますので、コミュニケーションはこまめにしていく必要があります。

 

他にも、会社への報告書の作成や上司からの指示の伝達などの細かい仕事も多いです。

会社によっては患者さんへの対応以外の業務が増えることがありますので、一般で働いている薬剤師には伝わりにくい大変さもありますが、目的をしっかりと持って仕事ができれば、薬局長はやりがいのある役職だと思います。

特に店舗一丸で取り組んだ目標を達成できた時は、とても嬉しい気分になります。

成功したことに対して認め合える関係性が、一番大事なことだと思います。

 

ドラッグストアの薬局長との違いについて

調剤薬局とドラッグストアでの薬局長の違いについて解説していきます。

まずは、調剤薬局の薬局長のメリット・デメリットをまとめました。

調剤薬局の薬局長のメリット

・日曜・祝日は休みになりやすいので、プライベートが充実しやすい。

・19時に業務が終わるお店が多いので、残業にはなりにくい。

・門前クリニックや多職種と連携しやすい。

調剤薬局の薬局長のデメリット

・少ない人数の店舗だと、休みが固定になりやすい。

・調剤業務がメインなので、OTC業務の対応が難しい。

・在宅業務が多いと、業務外での対応が増えやすい。

 

調剤薬局のメリットとしては、比較的休みやすい環境なので、ライフワークバランスは取りやすいかと思います。

デメリットに関しては、捉え方の違いになると思いますので、やり方を工夫すればデメリットではなくなると思います。

 

ドラッグストアの薬局長の違いは?

ドラッグストアの薬局長の大きな違いは、

①勤務時間

②給与

の2点になるかと思います。

業界というよりも会社で異なる内容なので、丁寧に説明したいと思います。

 

勤務時間については、ドラッグストアの場合は営業時間が長いので、拘束時間は長くなる可能性はあります。

日曜の営業についてもシフトで対応することがあると思いますので、土日は必ず休みたいという方には合わないと思います。

 

給与に関しては、ドラッグストアの薬局長の方が高くなる傾向があります。

役職手当としてはほとんど変わりはないですが、基本給がドラッグストアの方が高く設定されていることが多いので、必然的に高くなりやすいです。

調剤薬局の薬局長より、ドラッグストアの管理薬剤師の方が給与が高い会社もあります。

 

まとめ

調剤薬局の薬局長について説明しましたが、大変さもありますがやりがいの多い役職だと思っています。

前向きな思考+コミュニケーション力が薬局長に求められている部分だと思いますので、前向きに目指してもらえるとありがたいです。

デメリットについても解説しましたが、あなたの受け取り方で大きく変わってくると思います。

調剤薬局の薬局長を目指している方は、「目的」をしっかりと持って働いてもらえればと思います。

 

調剤薬局のエリアマネージャーの仕事内容についても解説しています。

気になる方は、下記をご確認ください↓↓↓

【エリアマネージャー】薬局の仕事内容・向いてる薬剤師+なれる方法